腕時計の読みもの

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新しいブライトリングは中国市場を意識した戦略に転換か

中国は、世界一の人口を抱え世界最大規模のマーケットサイズから各産業が注目しています。時計業界とりわけブライトリングが中国市場に大きく力を入れていることが新戦略から色々と見えてきました。

新しくなったブライトリングのロゴ

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ブライトリングのCEOが元IWCのジョージカーン氏に変わってから、それまでのブライトリングのパイロットウォッチブランドというイメージを払拭すべくロゴか変更されました。

ブライトリングのロゴから翼が外されてシンプルな「B」だけに変わりました。

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この「B」のロゴ、数字の8に見えませんか?

「空」だけでなく「陸」、「海」も制覇するためという意味を込めて翼を取ったというのが公式理由です。元々翼の無いロゴだったブライトリングですが今また「8」に見えるロゴに変更したということが「中国市場を意識した変更なのでは」と言われています。

中国人は「8」が大好き

国によって縁起の良い数字や縁起の悪い数字などがありますが、中国では「8」が一番縁起の良い数字としてとても人気があります。

理由は、8の発音が「お金持ちになる」という意味の単語の発音と近いからなんだとか。

実際に10年前の北京五輪の開会式の時間も2008年8月8日午後8時8分にはじめるほどで、車のナンバープレートなども8がつくものは高額取引されているようです。

ブライトリングのロゴか数字の8を連想させるデザインになったのもやはり中国市場を意識しているからでは⁉︎と噂されています。

新作ナビタイマー

 

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またロゴだけではなく新作のナビタイマーからも伺えます。

まず「ナビタイマー8」という名前です。公式な由来は、航空機の計器などを製造する部署「ユイット(8)・アビエーション」にちなんでいるということになっています。ですがもうモデル名に中国人の大好きな「8」がそのまま入っていますよね。

 

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そしてゴールドのケースにクラシックなスタイリングもそうです。

今中国ではロンジンに人気がとても集まっていますが、その理由の一つとしてクラシカルなデザインにあると言われています。

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新しいナビタイマーもクラシカルなデザインになっていてブライトリングの公式インスタグラムアカウントでも過去のモデルが多く紹介されていますね。

コーポレートカラーの黄色は控えめになる?

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出典: http://www.motorsportchannel.com/breitling-inaugurates-first-flagship-boutique-in-malaysia/

ブライトリングのコーポレートカラーといえば黄色ですが、実は中国では黄色はあまり良くない印象があるようです。

黄色は、本来皇帝や貴族が身につける高貴な色だったのですが、現代では「卑猥な、腐敗した、堕落した」といったものを指す色になっているそうです。そのためブライトリングは黄色を前面に押し出さない方針になっているのではという話も出ています。

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出典: http://bb-osaka.salesmaster.jp/archives/1010100837.html

上の2枚の写真は、これまでのブティックの内装とディスプレイの例です。インテリアにもディスプレイにも黄色を多く使い派手めな印象がありますね。

そしてジョージカーン氏の元展開されるブライトリングブティックが以下になります。

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出典: https://www.watchtime.com/wristwatch-industry-news/industry/7-things-we-gleaned-about-the-new-breitling-from-georges-kerns-roadshow-presentation/

ロゴの背景部分には、黄色が使われていますがトーンを落とした落ち着いた色味になり、木をふんだんに使ったインテリアに変わりました。

クラシカルかつシンプルデザインへシフト

スウォッチグループは、早くから中国市場を見据えたマーケティング戦略を展開していました。その結果スウォッチ傘下のロンジン、ミドーやラドーは中国国内での支持が非常に高いです。

共通点はタイトルにもありますが、クラシカルかつシンプルなデザインです。クロノグラフよりも3針が好まれる傾向にあり復刻デザインがヒットしやすいようですね。

上の写真にもあるようにナビタイマーは、これまでのデザインと打って変わってクラシカルかつシンプルにシフトしています。

 

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中国市場は、その人口の多さから大きなマーケットでやはりどこも注目する市場ではありますが、ブライトリングのこの戦略は功を奏すのでしょうか。

ジョージカーン体制のブライトリングに注目です。